界面活性剤と聞くだけで、敏感に反応してしまいます。界面活性剤は悪だと言われる方もいるほどです。
この界面活性剤は、スキンケア、ヘアケア、衛生関連商品と様々に使われていいます。本当に界面活性剤を使用している商品って多いですね。
界面活性剤って、ヒーローじゃないの!?
専門的な事は、ググると沢山情報がでてきます。仕組は、上記の図です。そもそも水と油は仲が悪いですよね。「水と油」のことわざもあるように、互いに反発し合ってめちゃめちゃ仲が悪いです。
そんな仲悪い状態を界面活性剤は、仲良くさせてくれます。油は油同士でくっき、水は水同士で仲良くくっつきます。その界面活性剤は、油の部分と水の部分の両方の性質を兼ね備えているため、嫌いな物同士の手を取り合って、同じ方向に導く事ができるヒーローです。
明治維新の薩長同盟みたいじゃないですか?(笑)龍馬?
上記の図で説明しますと、①界面活性剤の「親油基」の能力を使い、その場所から離れたくない油汚れに親油基が手を差し伸べます。②油と油汚れは仲いいですから、重たい腰の油汚れを親油基の力で立ち上がらせてくれます。だって「水と油」は仲が悪いですよね。③そして、界面活性剤は、水と油がまた仲悪くならないように、もう一つの能力である「親水基」で油汚れを水から匿ってくれます。④その結果、親水基で囲まれた油汚れは、水と仲がいいですから、そのまま水と一緒に流されていきます。
これが界面活性剤で汚れを落とす仕組です。
界面活性剤ってどんな種類があるの?
界面活性剤は、洗浄、乳化(濁ること)、可溶化(水に溶けにくい物質が溶けるようになること)、浸透、分散(微粒子の状態で存在するようになること)などの働きをしてくれます。
陰イオン・アニオン型
主に、洗浄・可溶化・乳化助剤と使われ、石けん、シャンプー、洗顔料などの商品になります。
陽イオン・カチオン型
主に、柔軟・帯電防止・殺菌として使用。トリートメント、コンディショナー、リンス、制汗剤などの商品になります。
両性イオン・アンホ型
主に、洗浄・乳化助剤として使用。ベビー用や高級シャンプー、リンスなどの商品になります。
非イオン・ノニオン型
主に、乳化・可溶化剤として使用され、化粧水・乳液・クリームと多くの化粧品になります。
参考元:日本化粧品検定1級対策テキストP34「界面活性剤」
このように界面活性剤一つ取っても様々な商品に使われています。成分も沢山あります。泡が立つ商品でしたら、界面活性剤が入っていますよ。
界面活性剤があるから、使用感満足が得られる
一概に悪い物質とは言えない界面活性剤ですが、石油系合成界面活性剤のことを一般的に「界面活性剤」と呼ばれています。
また、界面活性剤を長時間、肌につけると肌に負担がかかると言われています。化粧品には、「102の旧表示指定成分」がありますが国としては、完全禁止にはされていません。使い方によっては、危険な成分ではないからなんでしょうね。
ところで泡が立つことによって、洗った満足が得られませんか?泡立たなかったらどうでしょうか。もしかしたら汚れが落ちてないと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
参照元:一般社団法人日本オーガニックコスメ協会/102の旧表示指定成分一覧表
洗濯用・台所用合成洗剤の界面活性剤は?
化粧品ほど、洗濯用・台所用合成洗剤の成分は気になりません。何故でしょうか、不思議です。本来なら、肌に優しい・環境に優しいもの=エシカル的なものを選ぶのなら、合成界面活性剤が入っていないものを選ぶべきですが、泡を落とすことによる満足感=洗った気分がまだまだ譲れないのでしょうね。
お皿を濯いだ後のキュキュット感も、自分の指の皮脂が取れた結果によるキュッキュッ感がイコール洗った満足感です。界面活性剤で皮脂も落としてしいる可能性があるので、化粧品と違って余計に商品選びも大切です。
また洗濯用合成洗剤の成分にも目を向けることによって新しい発見もあります。
幼児のスタイ、抱っこひも、女性用の下着、マスク等を洗う際、界面活性剤入りで洗っていませんか。その洗剤には、界面活性剤の他に蛍光剤、漂白剤、合成着色料なども入っているものもあると思います。
顔と同じように界面活性剤を気にされる方は、他の洗剤や手もみ洗いなども含めた洗い方も検討されてもいいでしょうね。経皮吸収などを考えると赤ちゃんもスタイでよだれを拭いたり、抱っこひもなども舐めたりすることを考えると商品選択も大切です。
また洗濯槽にはカビができるのは、石けんカスの残りが十分すすがれていない原因です。例えば、雨の日に乾いた石けんカスに水をぬらすと床がヌルヌルした感じが石けんカスです。
洗濯機は、定期的に水を使って汚れをしっかり落としてくれているんだと思いがちですが、もしかしたら十分すすがれていない衣服を着ている可能性もありそうですね。